10月20日より秋の土用入りです(10月20日配信メルマガ)

いつも三宅商店をご利用いただきありがとうございます。

だいぶご無沙汰になってしまっていた、三宅商店メルマガ(テキスト版)ですが、久しぶりに「そうだ、メルマガを書こう」を思い立った(思い出した)のは、昨日10月19日の夜に本日20日から土用入りすると気づいたからです。(本文ママ)

店主のインスグラムやメルマガなどをチェックしている人は知っているかもしれませんが、1ヶ月に渡ってアメリカ西海岸に滞在していた店主に筆者も同行しており、今月13日に日本に帰って来て(岡山到着は夜10時過ぎ)さらにその翌日14日と15日には地域のお祭りがあったりして、土用が迫って来ていることなどには全く意識が向いていませんでした。

それでもカレンダーをチェックしてなんとかギリギリ土用の存在に気づけて良かった。

(メルマガも間に合わないかと思ってましたがなんとか書ききりました)

この1ヶ月間、アメリカの気候や季節感に合わせていた体のリズムも、土用とその後の冬への移りと共に日本の季節にチューニングできる素晴らしいタイミングとなりました。

このメルマガでも三宅商店のSNSにおいても、土用については何度か語っておりますが、これを機に改めて、より深く掘り下げていきたいと思います。

参考文献

『春夏秋冬 土用で暮らす 五季でめぐる 日本の暦』冨田貴史・植松良枝[著]


■ ■ 目次 ■ ■ ■ ■ ■ ■

1.土用はうなぎの日にあらず
2.改めて土用を基礎から
3.土用は季節の変わる準備期間
4.秋の土用と体調管理
5.奥深き暦の世界
6.あとがき

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


1.土用はうなぎの日にあらず

「土用」がなんたるかを知らない人でも「土用の丑の日」なら知っていますね。夏の土用の丑の日にスタミナたっぷりのウナギを食べて精力をつけようというものです。

が、「う」のつく食べ物を食べようという慣習だったので、

・夏バテでもつるっと食べやすい「うどん」や、

・同じく食欲増進効果があってさっぱりした「梅干し」、

・夏に体を冷ますにはもってこいの「きゅうり(うり)」でも良かったわけです。

そんな土用の丑の日のウナギを仕掛けたのは、平賀源内という江戸時代の学者さん。しかもその動機は知り合いのウナギ屋が夏はウナギが売れないと困っていたから。それもそのはず、ウナギの旬は秋から冬にかけて。それは夏に売れ行きが悪くなるはずです。もうこのあたりで、バレンタインデーとかクリスマス(いちごの旬は春)と同じ匂いがします。

電○さんの走りみたいな感じですね。

かくしてウナギはビニールハウスで養殖され一年中同じ品質で流通されることに。さらには天然ウナギが絶滅危惧種に認定される中、完全養殖化を目指しているそう。欲が欲を呼ぶ様は止まるところを知らないようです。

土用の話をしたいのに、ウナギの話に持ってかれています。

それだけ土用の丑の日のインパクトが強い。平賀さんの影響力はすごいです。


2.改めて土用を基礎から

「夏至」とは1年間で最も昼が長い日。
「冬至」とはそれに対して最も昼が短い日。

夏至と冬至の「二至」よって1年365日が2当分にされていますが、
さらにそれを半分にすると

「春分」は冬至から夏至の間の昼と夜の時間が等しい日。
「秋分」は夏至から冬至の間の昼と夜の時間が等しい日。

春分と秋分の「二分」を合わせてこれで4当分ですね。
これら4つはそれぞれの季節の真ん中を表すのですが(夏の真ん中が夏至)

上記の「二至二分」の中間を取ると季節の始まりが出ます。

「立春」は冬至と春分の間。
「立夏」は春分と夏至の間。
「立秋」は夏至と秋分の間。
「立冬」は秋分と冬至の間。

これを「四立」と呼びこれで1年が8等分の「八節」に別れました。

「土用」というのはその「四立」である
「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前の約18日間の、

年間合計約72日間の期間を指します。

そうです一年の1/5が土用の期間に当てはまります。

三宅商店の味噌と染物と暦と、、、の師匠である
冨貴工房の冨田貴史著の「春夏秋冬土用で暮らす 五季でめぐる日本の暦」では、
そのタイトルが示す通り土用を一つの季節として捉えています。

何しろ一年の1/5ですから。

土用の丑の日の1日しか一般にはフィーチャーされていなかった土用が、
実は誰しもが人生においてものすごい期間の土用を経験してきたわけです。

知らず知らずの間に。


3.土用は季節の変わる準備期間

来たる立冬は11月7日。
本日10月20日からの18日間が秋の土用になります。

土用が表しているのは「過ぎ去る季節を終わらせ、来たる季節を育成する」ことであり、今まさに秋の季節が極まって、そのピークを越えることで、次の季節である冬に転じていこうとしているところです。

春夏秋冬土用の五季は古代中国に伝わる「五行説」と対応しており、それぞれの季節は、五行説による5つの要素に分類されます。

春ー木
夏ー火
土用ー土
秋ー金
冬ー水

土は万物の変化をもたらし、生を育む源であり、全体の中央です。過ぎ行こうとしている「秋」を終わらせ、来たる「冬」を育んでいくのが、今私たちが足を踏み入れた秋の土用になります。

土用の間は私たちの土台たる土の気が変化するとき。そのため土台を大きく変えるような引っ越しや家の建て替え、土いじりを控えるように言い伝えられています。実は土用の存在に気づくまでは、土いじりする予定でいました・・・(ちなみに間日には上記の禁止事項もOKとされています。今年は10月23日・25日・27日、11月4日・6日です)

土用前後には正月やお盆、お祭りに儀式、民間の養生法などが多くあり、忙しく突き抜けてきた過ぎ行く季節を見つめ、改めて地に足つけて原点に帰る、そんな期間を土用と言えるでしょう。


4.秋の土用と体調管理

前途した通り秋の土用は冬に転ずる前の秋のピーク。実りの秋、食欲の秋を満喫しきった私たちの消化器官は私たちが思っている以上に疲れているかもしれません。

特に土用の期間は東洋医学における脾(ひ)をいたわるのが良い。脾は体の中心に位置する胃と膵臓のこととされており、食べ物を消化吸収し、エネルギーを身体中に分配する役割を持ちます。

脾に負担をかけないためにも、ゆっくりよく噛むことを心がけるのと、天然の甘みのある食材で脾の働きを助けるのが良いとされています。この季節ですと、サツマイモ、栗、銀杏、生姜、にんじん、自然薯などの根のものに玄米。一方砂糖などの精製された強い甘みは脾の働きを弱めますので、甘いものの取りすぎには注意しましょう。

お酒やタバコもほどほどに、フェイスブックに流れてきた地球暦の投稿に、「いつもは長続きしないことでも、土用の18日間だけなら頑張れるかも」とあったのはなんと優しきお誘いかと思いました。(筆者はタバコはやらないし、お酒もたまにですが)

過ぎ去っていく季節とこれからやってくるこの季節。その両方の気が入り混じって「気の乱れる時期」とも言われる土用。そのため、溜まった体の不調が顕在化されやすいとも言いますが、これは科学的に証明するには要因が多岐にわたって難しそう。

しかし、季節の変わり目は風邪をひきやすいとは誰もが聞いたことのある言葉。実際岡山の山村の朝晩は土用に向けて冷え込みが激しくなり、ここ数日の長雨もあり、冬が半分やってきているのが肌でわかります。筆者はまだ余裕で耐えられるのですが、スタッフのYや店主はストーブに火をつけているし、玄米(猫)も夜は布団の中に潜り込んでくるようになりました。

厳しい冬がこれからやってきます。体を内から養って、寒さをものともしない体を作りましょう。

【私たちは食べたものでできています】

・『家庭でできる自然療法』東城百合子[著]

・『手づくりのすすめ』 自然食通信編集部 [編]

・食品一覧

店主も愛飲している中村酵素は普段からの飲用はもちろん、土用のタイミングでは特にオススメです。

【店主が日課で飲んでます】
・ナカムラ酵素|カイカ|中村菌熟成発酵飲料|500ml

【より強力。土用に。売り切れ中かもですが入荷します】

・ナカムラ酵素|癒成元(ユナルゲン)|中村菌熟成発酵飲料|500ml


5.奥深き暦の世界

三宅商店がことさらに旧暦を強調するのは、私たちが再び自然との繋がりを取り戻すための誘いが月の動きや潮の満ち引きなどの自然のリズムと調和した旧暦の世界にあふれているからです。

ちなみに土用入りした本日10月20日は、
旧暦では9月1日。新月。大潮です。
朔日(ついたち)は常に新月です。

宇宙の動きと日々の営みを支える暦が連動しているだけで、これ以上ない安心感を覚えるのは筆者だけでしょうか?

取引先や省庁(もちろんテレビ番組も)の動きを考えても、どうしても普段は新暦で生活しがちにはなりますが、それだと月のリズムとの間に一つ通訳変換が入ってしまうのがやはり残念。

三宅商店でもはや定番となった「はからめ月のカレンダー」は、新暦をベースとしながらも、月の満ち欠けと潮の満ち引き、及び旧暦、二十四節気、七十二候など豊富な情報量が視覚的に表現されていて一目瞭然な優れものです。それでいてうるさくない。

2つのサイズで展開していて、デザインも秀逸。紙もこだわりの琵琶湖・淀川水系のヨシ(アシ)を使った紙。成長過程で水を浄化するヨシ紙を支えることは、貴重な水資源を守ることにもなります。

・【旧暦】はからめ月のカレンダー2018年版|B4

・【旧暦】はからめ月のカレンダー2018年版|A4

まだ出来上がりはこれからですが、毎年取り扱っている「和暦日々是好日」も取り扱い予定。今月末から来月の序盤くらいには入荷できると思います。

この手帳のすごいところは、もはや手帳として使わなくても持つ価値ありというところです。個人的にはほとんどスケジュール帳というものを利用しない筆者でもこのワンシーズン常に持ち歩いては大活躍してくれました。

それは暦としての情報はもちろんのこと、その季節に対応するコラムや挿絵、短歌や俳句などが、これでもかと挿入されていて、読み物として素晴らしいのです。

たまーに手帳に予定やメモを書き込みたい程度の筆者にとっては、紙面の使い方から何からぴったりなんです。そして開くのが毎回楽しいしワクワクします。びっしり書き込みたい派の人にはこの和暦手帳と他の手帳の2冊使いも使いやすいはず。

入荷までもうしばしお待ちください

和暦日々是好日メーカーページ


6.あとがき

気にもとめなければ知らぬ間に過ぎ去っていってしまう土用。土用に土いじりをすると土の神様「土公神」の怒りを買うからというのでこの時期はゆっくり体を休めようと聞くと「やれ迷信だ」という人もいるでしょう。

しかしなぜそういう信仰が出来上がったのでしょうか?それはやっぱりその季節がピークを迎えたり、変化していくことで、日々に溜まった疲れが表に出てくるといったようなことが実際に大いにあったからこそじゃないかと思うのです。

特に昔の今頃は農繁期を駆け抜けて一息つこうかというところ。それが地域の秋祭りやハロウィーンなどの収穫祭などの節目ともリンクします。

実際筆者もアメリカ帰りのお祭り明けで、少し体調が芳しくなかったところでの土用入りですから、なんだか色々身に沁みるものがあります。

特に現代人の多くにとって、暦がただの数字の羅列と、営業日を休日を分ける曜日程度の意味しか示さなくなった今こそ、「土用」という5つ目の季節の存在に意識を向けて、人間の体がどのように自然と対応しているのか、とか、日々の仕事で実は疲れが溜まってるんじゃないか、とか、内省できるような機会の一助になればいいなと思います。

改めまして今回のメルマガの執筆におきましては冨田貴史著の「春夏秋冬土用で暮らす 五季でめぐる日本の暦」を大いに参照させていただきました。

本書においては暦におけるより詳しい説明と、5つの季節ごとにどのような食事や生活習慣を心がけるべきかが、非常に参照しやすく、実践を掻き立てる形でまとめられています。デスクの片隅に置いておいては(人によってはトイレやリビングかな)折に触れて「今」の季節に対する深い洞察を与えてくれる本です。土用に興味を持った方、新しい世界をぜひ覗いてみてください。

『春夏秋冬 土用で暮らす 五季でめぐる 日本の暦』冨田貴史・植松良枝[著]

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