突然ですが、あなたは「しあわせ」ですか?
あなたにとっての「しあわせ」って何ですか? もしくは、どんな瞬間ですか?
私は、何か(それを神様と呼ぶか、グレートサムシングと呼ぶか、あるいはハイヤーセルフと呼ぶかは別として)に対し心の底から「ありがとうございます!」って感謝できる「心の状態」を「しあわせ」と呼ぶのだと思っています。
その昔、タレントの明石家さんまさんは某大手食品メーカーのCMで「ポン酢醤油のある家だ」と言ってましたが、もちろん「しあわせ」と「ポン酢醤油」は何の関係もなく、何をしあわせと感じるかは人様々です。
人は誰しも「しあわせになりたい」と思って生きています。
でも、実際には毎日しあわせを感じて暮らしている人と、不しあわせだと感じて暮らしている人がいますよね。
お金持ちだと「しあわせ」で、貧乏だと「不しあわせ」?
恋人やパートナーがいると「しあわせ」で、お一人様だと「不しあわせ」?
大会社に就職できたら「しあわせ」で、中小企業だと「不しあわせ」?
しあわせの定義って一体、なに?
どうしたら私たちは幸せになれるのでしょうか?
そんな「しあわせを探すあなたへ」オススメなのがこの映画、『happy – しあわせを探すあなたへ』です。
先進国で最も不幸な国、日本
そもそもこの映画の製作は、コメディー映画監督で大成功を収めたトム・シャドヤックがハリウッドで誰もが羨む暮らしをしているのにもかかわらず、さほどしあわせではなかったという事実に気づいたということから始まります。
みんなはどうなんだろう? トム・シャドヤックが調べると、アメリカの幸福度は23位(映画製作前当時。2018年は17位。)という。「世界1位の経済大国」なのに、なんでこんなに低いんだ?!と愕然とします。
そこで、アカデミー賞ノミネート監督ロコ・ベリッチに人類の幸福の起源を探すことを依頼。ベリッチは日本人プロデューサー清水ハン栄治と共に、世界5大陸16か国を巡る4年間のロケを敢行し、幸福度の研究における世界的リーダーであるエド・ディーナー博士や心理学・精神医学者リチャード・デビッドソン博士など、心理学や脳医学の世界的権威たちと幸福度を高める鍵を読み解いていくというプロセスの、ドキュメンタリー映画です。
ここに出てくる幸福度とは、一人ひとりの幸福を所得などの経済的要素に限ることなく、家族や社会との関わり合いなどの要素も含めて評価する考え方のこと。幸せの度合いを「可視化」する指標を、幸福度指標と言います。
3月14日に国連が発表した2018年版の「世界幸福度ランキング」によると、日本は去年の51位から更に後退した54位。
これは、先進国では最下位のランクなのだそうですよ。ひょえ~~~~!
世界でも有名な「働きすぎ日本人」の、ストレスにまみれた過酷な「命を削った労働論理」が日本人の幸福度を下げているのかもしれないと、この映画では語られています。
大勢の人が満員電車に乗り込む通勤シーンは私達にとっては日常的な見慣れた光景ではありますが、確かにみんな疲れた顔をして、ちっともしあわせそうには見えない......。
これは私達が望んだ生き方なのか? はたまた「普通だ」と刷り込まれているだけなのか? 自分の心の奥の奥に、問うてみるべき時なのかもしれません。
しあわせになるには
幸福度の50%は、遺伝。
え?遺伝って何?遺伝って!と言いたくなりますね。幸福度の低い家系に生まれた人は、幸福度が低いところからスタートするってことに驚きが隠せない......。アワワ
また、お金や容姿や地位など外的要素で得られる幸福度は10%。今の世の中、ほとんどの人がお金や容姿や地位をすこしでも上げるために多くの時間を遣い、多くのパワーを遣っていますが、それらにどれだけつぎ込んでも、所詮全体の10%にすぎないのです!
そして、残りの40%は意識や行動によって幸福度を増すことができるのだそうで、つまり、外的要因を得るために努力しているパワーを、幸福度を増す意識や行動に変える努力に費やす方が、もっともっとしあわせになれるってこと!
じゃあ、幸福度を増すには、どうしたらいいの?ってことですが、人は、人と協力することでドーパミンが増えるのだそうで、それはコカイン服用と同レベルなんだとか。他人と協力して何かを成し遂げることは、麻薬を摂るのと同じぐらい気持ちのいいことなのですね。
まさしく、「天国と地獄の長い箸」です!
あ、「天国と地獄の長い箸」のお話を知らない人のために、どんな話かというと......
むかしむかし、ある男がえんま大王に「天国と地獄というのはどういう世界なのですか?」と聞くと、えんま大王は男に天国の様子と地獄の様子をそれぞれ見せてくれました。
ちょうど食事の時間で、地獄では人々が使用を義務付けられている長ーい箸でごちそうを食べようとするのですが、あまりに長いのでどうしても自分の口に届きません。それでみんな何も食べられずにお腹を空かせ、やせこけて、他の人の食べ物を横取りしようとしてケンカばかりしていました。
一方、天国も食事の時間でしたので人々は地獄と同じ長ーい箸を使っていましたが、なんと☆、地獄と違い天国の人々は穏やかな顔をして楽しそうにごちそうを食べているではありませんか。地獄では長い箸が自分の口に届かずに争いが起こっていましたが、天国では同じ長い箸を使ってごちそうを分け合い、お互いに食べさせ合いっこをしていたのです!
「地獄の人々は自分のことばかり考えているために、いつまでもケンカをして結局何も食べられず、天国の人々は他の人達に食べさせてあげるやり方で、お互いを思いやって仲良く暮らせるのだ」とえんま大王が教えてくれました。 おわり。
ってお話です。
ほんと、まさにそうゆうことで、「他人と協力し、わかちあって生きる」ことがコカイン服用に匹敵する程の快感を得られる上に、幸福度が高くなるってことなのですよね。 Wao!
しかも、コカインだと身体がボロボロになったり、挙句は死に至ったりすることもありますが、「他人と協力し、わかちあって生きる」ことで心や身体はもっと若々しくなるでしょうし、副作用もありません。
人が人と愛し合ったり、人と協力しあって他の人のために何かをしたりすることが最上級の「キモチイイコト」につながるなんて、私達はなんてステキにつくられているの!って思うのは、私だけでしょうか......?
「そうゆう風につくられている」=本来私達は「そのように生きる」ようにつくられている
ってことなのではないのかと、私は思います。
しあわせの青い鳥
メーテルリンクの青い鳥という童話がありますね。チルチルとミチルという兄妹が「しあわせになれる」という青い鳥を探して遠くまで旅をするけど、なんのことはない、青い鳥ははじめからごく身近にいたのだ!って話。
どうやら「しあわせ」とは「探し求める」ものではなく、「感じる」もののようです。
この映画でも、『自分の過去を断ち切るのではなく、「生き方を変える」のではなく、本当の自分に気づくこと。それがあなたの幸福度を上げ、あなたが幸せになることで世界がより良くなる』と語っています。
あなたがこの映画を観終わった後、心の内に浮かぶのは一体どのようなフィーリングでしょうか。
今、しあわせを充分に感じている人も、いない人も、この映画には、あなたのより豊かな「しあわせ」へのアプローチにつながる氣づきが必ずあると思います。「ダムネーション」と同じく、一人でも多くの日本人に観て欲しい一本です。
是非、この映画をご覧になって、自分の「しあわせ」と真剣に直面してみてください。そして、あなたがハブとなって、あなたのまわりの人達にもそのプロセスを紹介していってください。それが、ゆるぎない「場作り」につながるのではないでしょうか。
そんな「あなた」がたくさん増えることにより、世の中にしあわせが溢れていくのを想像してみてください。あなたの口元にはきっと、思わず笑みが浮かんでいることでしょう。
by ゆかちん
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