なぜ三宅商店が”水”を売り始めたのか? シリーズ01〜日本の水道民営化編〜


「三宅商店がついにお水を売り出したらしいよ。」

いつからか、ペットボトルに入った水を買うことが当たり前になって、市場に溢れたたくさんのミネラルウォーターブランド。水ビジネスといったらなんだか”あやしい”ものが多く、何を基準にして選んでいいかもわかりません。一消費者として、わたしもその経験があります。


「三宅商店がついにお水を売り出したらしいよ。」

はい。始めました。正確には、お水は売っていませんが、今月から、あらえびすの日本の水源地を守る活動に対する寄付のお礼に、あらえびすから山形県東根の伏流水をお届けする。という【あらえびすの手汲みの伏流水サポーター1万人】を目指して、本格的に協力体制を取ることになりました。

その理由には、日本の《水道民営化》と《水資源を含めた森林の売却》の事実。そして、《ミネラルウォーター産業の実態とそれらがもたらした環境破壊》があります。


本日はなぜ三宅商店が”水”を売り始めたのか?シリーズ01《日本の水道民営化》について。

遡ること、2013年4月19日、麻生財務大臣がCSIS(米戦略国際問題研究所)で、「日本の国営もしくは市営・町営水道は全て民営化します」と言及。これに始まり、2018年3月9日には「水道民営化法案」が閣議決定されました。

すでに、日本各地域で水道民営化は始まっていて、東京でも、いつのまにか水道水の請求書の裏には見慣れない会社の名前が記載されるようになりました。ちなみにその仏企業、麻生セメント社とグループ提携している、廃棄物処理場の大手でもあります。

そしてこの記事

2016/4/16付日本経済新聞 朝刊

日本の水道産業に進出する仏の大手水道兼廃棄物処理企業。原発事故のあった日本を核のゴミ捨て場にする方針を立てています。


水道民営化がなされたその結果、世界では何が起こったのだろう?

ボリビアでは?

フィリピンでは?

パリでは?

南アフリカでは?


「外資系資本参入による、水道代の跳ね上がり」


そしてその失敗から、世界ではすでに水道「民営化」から「再公営化」へと舵を取り直しています。この15年近くで、水道事業が再公営化された事例は35カ国の少なくとも180件にのぼり、欧州、米州地域、 アジア、アフリカを含めてその範囲は先進国と途上国を問いません。再公営化 を実施した大都市には、アクラ(ガーナ)、 ベルリン(ドイツ)、ブエノスアイレス(アルゼンチン)、ブダペスト(ハンガリー)、クアラルンプール(マレーシア)、ラパス(ボリビア)、マプト(モザンビーク)、パリ(フランス)などなど。


「?」


日本は???

各国の反省をよそに、水道民営化まっしぐら。

一体どれくらいの生活者がこの事実を知り、そしてまたそのことの重大性に気づいているのだろう?

この「民営化」、水道に限らず、種・郵ちょ・かんぽなどの民営化によって、結局「得」をしているのは誰なのだろう?お金の流れを辿ると、グローバル資本の図式がくっきりはっきり浮かび上がってきます。


そして、近年の自然災害を顧みず先日ひっそり可決された、森林経営管理法(2019年4月1日施行)。この制度、所有者が管理できないと市町村が判断した森林について、市町村が業者らに伐採などを委託できるというもの。


「種子法廃止法案」「水道民営化法案」「森林経営管理法」

種子、水道、次に売られるのは山。

野菜、水、そしてそれらを生み出す大地。

人間の生きていく糧をその土地にすまないグローバル資本に明け渡すということは、わたしたち一般市民にどう影響するのだろう?


物事は突然起こらない。じわじわと、ある時突然爆発する。


わたしたち三宅商店が、「あらえびす」のお水をすすめするその理由は、《今買っているお水を『あらえびすの手汲みの伏流水』に変えることで、国や行政、大企業に頼らずとも、消費者=生活者=市民の力で、日本の豊かな水源の恩恵を受けながら同時に守っていくことができる》から。

あらえびすは日本全国で 28か所(鈴鹿、福島、香川など)の水源を預かり、水を大企業に売るのではなく、市民で水源の恩恵を受けながら守っていく仕組みを作っています。


そしてそのお水、予てからあらえびすの伏流水サポーターをしているわたしが保証しましょう。(詳しくはあらえびすの紹介ページで)

怪しい水ビジネス?

彼らの本気の活動に、三宅商店は全力で応援していきます。


消費動向は世界をつくる -SPEND SHIFT-

たま

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