冬の養生 de 季節に合わせた体調管理

田舎暮らしをするようになって、私が一番「おおっ!」と思ったのは、暦の正確さ。都会ではあまり自然のサイクルを感じることはありませんが、田舎だとダイレクトに日々の違いを感じることができます。

地球温暖化で昨今は四季が曖昧になっているなどとは言われていはいますが、いやいや、なんの。 ほんに先人の智慧はスンバラシイ!

(旧暦と新暦の誤差はあれど)立春を過ぎたら急に草木が萌えだし、立夏を過ぎたら急に蛙が合唱し始め、立秋を過ぎたら急に秋の気配を感じるような夜風が吹き、立冬を過ぎたら急に木枯らしが吹き始める。

そして、先日12/7の大雪を過ぎたあたりから急に冷え込みが強くなり、こちら吉備中央町、ここのところ毎朝ご覧のような雪景色が広がっています。まだ薄っすら雪なので、大半は日中に溶けてしまいますけどね。

「今年は雪が積もるのが早いね」とよく話していますが、カメムシ占い(?)は、やっぱり当っているのかもしれません。

そんなこんなで、寒い寒い冬の真っ只中に突入です!

暦を体感したい方は、和暦手帳をちぇけらっ! こちら、二十四期節気、七十二候、雑節の他、月の満ち欠けや占星術、自然のこと、俳句や季語や禅語などのコラムや、あれやこれや。読み物としてもとても面白いのでおすすめです。


ポイントは、防寒と「ゆったり」

中医学では、四季を「春は生じ、夏は長じ、秋は収し、冬は蔵する」と例えます。

「蔵」とは、一年の身体の疲れを養生してエネルギーを補充し、新たな春の始まりに備えるということ。つまり、冬はガンガンに頑張ったり、毎日外を出歩くような、活動する季節ではないということです。

また、冬の寒さは自然界の邪気「寒邪」となって身体に侵入し、さまざまな不調を引き起こす原因にもなるとされています。寒邪の侵入によって身体が冷やされると、多くの病気が健康を脅かします。

インドの伝統医学であるアーユルヴェーダでは、冬の寒い季節は風の生命エネルギーであるヴァータが乱れやすくなる時期とされています。このヴァータの乱れを助長するものに、冷たさ、乾燥、「バタバタと慌ただしく過ごす」ということが挙げられていますので、ヴァータの乱れをバランスするには甘味、酸味、塩味のもの、温かいものを摂るように心がけ、暖かくしてゆったりと過ごすことが奨励されます。

中医学もアーユルヴェーダも、大まかなところは言ってることが同じで、要は冬は寒さに気をつけて、ゆったりと過ごすべし!ということなのですね。


冬の養生法は「養腎防寒」

五行学説だと、冬は「腎」にあたるのだそうです。腎は寒さに弱いそうなので、冬は腎を養う=腎の季節だ、となったかどうかは定かではありませんが......。

中医学では、腎臓は人体の生命力と密接に関係していると考えられており、泌尿器系や生殖活動を司ります。「腎」が損なわれると、元気も気力も失われてしまい、風邪をひきやすくなったり、春になった時に気候変動に耐えきれず、手足の冷えが残ってやる気が湧いてこないということも古典書「黄帝内経」に記載されているのだとか。

ということで、冬の養生は腎を養い寒さを防ぐ「養腎防寒」が、最重要事項になるのです。

防寒は、身体を冷やさないよう暖かい服を着て、内からも温めるような「温性」のものを食べるということはわかりますが、では腎を養うとはどうしたら良いのでしょう?

「腎」を温存するためには、睡眠不足、過労や精神の酷使など、体に苛酷な状況を作らないこと。また、腎を強化するための食養生としては、黒豆、黒ゴマ、ひじき、きくらげ、黒米などの黒い食品が良いとされています。


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養腎防寒で冬の養生をしっかりと行い、元気にこの冬を乗り切りましょう!!


スタッフ:ゆかちん

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