少し前にネット上で “ 黒人男性が白人至上主義の男性をハグしながら「なんで僕を嫌いなのか?」と聞き続けたら、最後は白人至上主義の男性の態度が軟化して黒人男性を抱きしめ返した ” というニュースが流れていましたね。
お互いのハートとハートを重ねるハグ。
ハグは、相手に「敵ではありませんよー」というシグナルを送るだけでなく、ネガティブな感情を取り除き、相手への信頼感や親愛の気持ちを高めることが出来ます。
その上、ハグすることによって、気持ちが安らぐ、ストレスの緩和、イライラや怒りが静まる、不安が消えたり軽減する、幸せな気持ちで満たされる、高血圧予防、心臓病予防、感染症予防、痛みの軽減などなどの効果があると言われているのだそうです。
ハグをすることで、精神的な安らぎだけでなく健康面にも良い影響があるなんて、驚きですね!
ハグの効果については昨今大学の研究チームによって真面目に研究されているらしく、風邪予防・症状軽減効果、血圧降下作用、記憶力向上効果、加齢による筋肉低下抑制の可能性などについての報告が上がってきているのだとか。
欧米では挨拶として当たり前に行われているハグですが、日本では最近ようやく市民権を得たぐらいな感じで、あまり馴染みがありませんでした。
でも、「人は30秒のハグで1日のストレスのうちの約1/3が解消する」らしく、それならこれはやらない手はないじゃん!って感じですよね。
ハグさんに聞く
三宅商店には、ハグの伝道師がおります。人呼んで「ハグさん」。彼は毎朝の朝礼で、スタッフ全員とハグをします。
ちなみに、彼の実家は毎日、朝と帰宅してからの2回、ご両親や兄弟の家族全員が各々ハグしあうのだとか。素敵なファミリーですよね。私の家では考えられないぐらいの家族との距離で、少しうらやましいです。
ハグさんに、なぜ毎朝の朝礼でハグをしようと思ったのか聞いてみたところ、「バラバラに鳴っている2つのメトロノームを近くに置いているといつのまにかリズムが同じになるように、ハートとハートを重ね合わせてみんなとバイブスを共有したいから」というお答え。
なるほどーーーー!
うちの会社、同じぐらいの年の人が集まっているのもあり、仲は悪くない・・・というか、良いのではないかと思いますが、そこは人間。やはり、一日の大半を一緒に過ごしていると、それなりに色々気持ちのすれ違いなどが起こるわけです。
そんな時でもハグをしてバイブスを共有できれば、大きな決裂にはならない。逆に、亀裂が入っている人とは簡単にハグをすることができない......ハグをする気持ちになれない、ということでもありますね。
なので、ハグをするのに躊躇するような相手の場合は、「この人に近づきたい!」という強い意志が必要だと言えます。
どうしたら、この気持ちが伝わるのだろう?
人の悩みの中で、一番大きな割合を占めるのが、人間関係の問題。
自分の家族から始まり、社会で生きていくにおいては、どこに行っても人間関係を伴います。
そんな時に必ず起こるのが「気持ちのすれ違い」ってやつで、「そんなつもりじゃないのに」とか、「どうしてわかってもらえないの?」などと胸を痛めることになるわけです。
でも「すれ違う」時って “ 相手のせい ” にしがちですけど、本当に相手のせいだけでしょうか?
私は、“ 正しく伝える ” ことができたでしょうか? 私は、“ 正しく受け取る ” ことができたでしょうか?
言葉は窓(あるいは、言葉は壁)
あなたの言葉が、まるで刑の宣告のように思えてならない、
裁かれ、追い払われるように感じてしまう、
立ち去る前にどうしても知っておきたい
あなたの言葉はほんとうにそういう意味だったのだろうか?
私が立ち上がって自己弁護をする前に、
傷ついたり怯えたりした気持ちで言葉を発する前に、
わたしが言葉の壁を築く前に、
教えてほしい。
わたしは正しく聞き取っていたのだろうか?
言葉は窓となり、そして壁にもなる、
言葉によって人は刑を言い渡され、言葉によって自由の身になる。
言葉を話すときも、そして聞くときも、
どうぞこのわたしが愛の光に貫かれますように。
わたしには、いっておかなくてはならないことがある、
それはとても大切なこと。
わたしの言葉でうまく伝わらなければ、
どうか力を貸してほしい。そしてわたしを解き放してほしい。
わたしがあなたをけなしている、
あるいは、あなたの存在をないがしろにしているように見えたなら、
いまいちど、わたしの言葉に耳を傾け、
わかり合える気持ちがあることに気づいてほしい。
ー ルース・ベベルマイヤー ー
<NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法 より>
人と人との関係にいのちを吹き込む法
そんな時におすすめなのが、この本です。
NVCとは、Nonviolent Communicationの略。非暴力コミュニケーションの意です。
非暴力コミュニケーションのプロセスは、「人を思いやるコミュニケーション」とも呼ばれ、受け止め方(耳を傾ける方法)と与え方(表現)が身につきます。
自分では「暴力的」ではないつもりで話していても、口にした言葉が、相手ばかりか自分自身をも傷つけたり苦しめたりするきっかけとなることもある。
< 本文より >
攻撃された、踏みつけにされたと感じるよりも、相手の言葉に心から耳を傾け、潜在的な感情をすくい取ることができるようになるスキルが身につくことにより、人を思いやる気持ちを引き出し、新しい視点からの理解が可能になり、自分自身と、そして自分以外の人々との交流を容易にします。
この世界はまぎれもなく、わたしたちがつくりあげたものだ。今の世界が冷酷無比であるなら、それはわたしたちが冷酷無比な世界をつくりあげてしまったのだ。自分を変えれば世界を変えることができる。そして、自分を変えるためにはまず、自分の言葉とコミュニケーションの方法を変えなくてはならない。どうか本書を読んで非暴力コミュニケーションのプロセスを学び、実践していただきたい。それは、わたしたちが新しいコミュニケーションに目覚め、共感に満ちた世界をつくるための意義ある第一歩である。
< 本文より >
▼2016年12月、ソーヤー海さんによるNVCキャンプが鹿児島で開催され、そこに参加した店主・三宅がブログに感想をまとめています。
本を読んでみても「とはいえ」とか、「ゆうても」とか、ついつい言いたくなってしまうかもしれませんが、とりあえず俯瞰して「自分の心の内を正しく理解する」ということから始めてみると、結構今まで悩んでいた自分のまわりの人間関係に変化が出ているかもしれませんよ。だって、自分の「世界」は、自分で「作っている」のですから......。
折しも、もうすぐそこに新しい年が迫ってきています。今年の汚れは今年のうちに!
お家の大掃除と共に、心の大掃除も一緒にどうでしょう?
そして、新しい年の始まりには、新しい方法で人間関係の再構築を始めてみませんか?
スタッフ:ゆかちん
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