Shine研修2日目 鉄火味噌編

鉄火味噌。みなさん作ったことありますか?

今回の鉄火味噌作りに参加したメンバー、洋平さんも含め13名、皆初めての経験でした。

三宅商店でお取り扱いのある龍神自然食品センターの鉄火味噌にいつもお世話になっている私は、ご飯のお供にぱらっとかけて美味しく手軽にいただいていましたが、作ってみると鉄火味噌に対する思いが1000倍くらい熱くなりました。

まずは鉄火味噌の基本情報をおさらい。

鉄火味噌とはマクロビオティックや食養生に取り入れられる、極陽性食品。体を温めます。

wikipediaにも「軍隊で重宝された。大日本帝国陸軍のレシピ集である「軍隊調理法」や大日本帝国海軍のレシピ集でも取り入れられていたという。」と言う記載があるほど、「精」がつく食べ物の日本代表と言っても過言ではないでしょう。

牛蒡、蓮根、人参、などの根菜を細かく刻み、豆味噌と合わせ、弱火でじっくり炒め続けて作ります。

詳しい作り方は、ぜひ皆様にも体感していただきたいので、こちらでは割愛いたします。

冨田貴史さんのワークショップ本当におすすめです!!!


精がつく。「精」とは。

さて、先ほど、「精」がつくという言葉が出てきましたが、この「精」というものが今回の鉄火味噌ワークショップの要でありました。

早速意味を調べてみました。 

出典 小学館デジタル大辞泉より。

せい【精】[音]セイ(漢) ショウ(シャウ)(呉) [訓]しらげる くわしい

〈セイ〉

1 玄米を白く清らかにする。しらげる。「精白・精麦・精米/搗精(とうせい)」

2 不純物を取り去り良質なものにする。よりすぐる。よりすぐったもの。「精鋭・精華・精粋・精髄・精製・精選・精肉・精兵・精油・精練/酒精」

3 雑念がなくひたすらはげむ。「精勤・精励/丹精」

4 念入りでこまかい。くわしい。「精巧・精細・精粗・精緻(せいち)・精通・精読・精密」

5 人間の活動のもとをなすもの。「精気・精神・精力」

6 自然物に潜むとされる霊。「精霊/妖精(ようせい)」

7 生殖のもとになるもの。「精液・精子/射精・受精・夢精」

〈ショウ〉

1 ひたすらはげむ。「精舎(しょうじゃ)・精進(しょうじん)」

2 霊魂。「精霊(しょうりょう)」


漢字の成り立ちも調べてみました。

「横線(穂)と六点(米)」の象形(「米」の意味)と「草・木が地上に生えてきた象形と井げたの中の染料(着色料)の象形」(「青くすみきる」の意味)から、「きれいについた米」、「すんだ心」を意味する「精」という漢字が成り立ちました。

※「精」は「精」の旧字(以前に使われていた字)です。


やはり漢字を見てもわかるように、1の米を清らかにするという事から派生したイメージから2、3、4の不純物を取り去る、雑念がない、念入りで細かいという意味に繋がっているように思います。

このころの精米は今の機械精米とは違い、水車の力や人力で丹精込めて、じっくり行われる特別なことだったのでしょう。 水車精米のぬかは驚くほどキメが細かく、しっとりしています。

吉備中央町に水車が復活し、10時間以上かけての精米をお手伝いさせていただくようになって、精米したお米を食べることに深い感動と感謝を抱けるようになったのですが、今回の「精」という言葉の意味を知ることにより、またお米に対する古来からの愛情を感じることができました。


蝋燭をイメージしてみてください

今回のワークショップで冨田さんが教えてくださったことの中でとても印象的だったのは、「精」という字の5つめの意味、『 人間の活動のもとをなすもの』のイメージを蝋燭に例えてくださった場面でした。

精というものをその人がもともと持っているエネルギーとして解釈してしまうと、蝋燭の芯や蝋を燃やし続けなければなりません。

しかし実際、蝋燭が燃え続けている状態の時は周りの空気の中の酸素を燃やしている。

ここがとても大きなポイントだとおっしゃっていました。

精があるという状態は、蝋燭が燃え続けるために酸素を使うように、あなたに今必要なものを集めることができる力のある状態。

それは生まれたての赤ちゃんが言葉と使わずとも生きるために周りを巻き込んでいく影響力とも言えるでしょうか。 赤ちゃんはとても精の強い存在だそうです。

確かに周りを見ていて、特に洋平さんのような精にみなぎっている方の周りには巡り合わせのようにその時に必要なものが集まっていっています。

今持っているものを燃やす消費的なエネルギーの使い方ではなく集めて回していく循環のエネルギー。

パーマカルチャーの理念にも通じるものを感じます。

放射能と無気力の関係も騒がれる昨今ですが、精気、精力、精神力溢れる日々を過ごしたいと思った時、この蝋燭をぜひ思い浮かべてみてください。

そして冨田さんオススメのパートナーの精を高めていく一番の方法は膝枕だそうです。

丹田や子宮からのエネルギーを得られ、体温の高い頭が体を温めてくれるそう。

お試しあれ!!


鉄火味噌は精の循環だ!

さて、実際の鉄火味噌作り、これには実に多くの「精」を必要としました。

まず根菜を1ミリ角以下に細かく細かーく刻んでいきます。

大人10人で刻み続けて2時間以上。正に「精神力」と「精密さ」が要求されます。

細かすぎて「眼精疲労」を起こし始めますが、ここで「精魂尽き果て」てはいけません。

「丹精」込めて刻まれた根菜たちを今度は弱火で炒め続けます。

今回は岡山のオーガニックショップのパイオニア コタンの店主ヒデさんがwaccaファームのハッピーなお野菜たちと、例えるなら70センチクラス級のウナギ!?「精力」満点の自然薯を持ってきてくれたのです。

ヒデさん、ありがとうございます!!

さぁこの自然薯、果たしてパラパラになる時がくるのでしょうか? 土の中で「精一杯」根を張って、しかも、途中石でもあったのでしょうか、かなり紆余曲折しながら成長していった自然薯の粘りはまるでお餅のよう。鉄鍋の中がかなり重たくなってきますが、焦げては大変!混ぜ続けます。

しばらくしてから豆味噌投入。味噌作りに「精通」している方はご存知かもしれませんが、豆味噌はとても作るのが大変です。伝統的な豆味噌の作り方では、なんと6トンもの味噌を巨大な 木樽で仕込み、その上に、熟練のおばぁたちの手によりピラミッド状に石が高く積み上げられます。そしてじっくり二夏二冬熟成させて作るそうです。

家康生誕の地である岡崎城から西へ八丁(約870メートル)ほど離れた旧八丁村で江戸初期に作られ始めた八丁味噌。このように大掛かりな作り方をする味噌蔵を続けるには幕府の支えがなければ成り立ちません。

「長命こそ勝ち残りの源である」がモットーの家康は、八丁味噌の大切さをわかっていたのでしょう。

こうして出来上がった豆味噌には貫禄すら伺えます。どーんとしています。

ごま油と豆味噌を合わせていくのですが、そう簡単には混ざってくれません。

まだ外は肌寒い1日でしたが、部屋中にみんなと食材たちの「精気」が満ち溢れてきて、汗ばみながらの鉄火味噌造り。こんなに体育会系だったとは!!

「精悍」なお顔で混ぜ続けてくれるヒデさん。


さぁそろそろ「精」比べもほどほどにしていきましょう。(ネタ切れ)

同じ材料を同じ分量使い、同じように細かく切り、同じくらいの火加減で、同じような鉄鍋を使い豆味噌の加わった鉄火味噌を混ぜ続けていたのですが、面白いことに3つの鍋それぞれに違いが見られてきました。

「この鍋はだんだんパラパラになってきたのにこっちはまだしっとりだね」や、「この鍋は底にひっついてきた」また、「洋平さんとヒデさんの混ぜてる鍋だけ色がやたら黒い!!」「きっと色は顔の濃さに比例するんだよ!!」などという会話が飛び交います。

こんな時、「しっとりしてる方の火を少し強くしたほうがいいのかな」や「ひっついてきた方の火を弱めなきゃ」とか「混ぜてるヘラを変えてみようかな」などと外部要因で解決しようとしてしまうのが今までの私の思考回路だったのですが、ここでも冨田さんのお言葉でハッとさせられました。

冨田さんは全く慌てることなく、「だんだんそれぞれの道具や、働いている人たちの特性が見えるようになってきた」と捉え、では「どのようにしたらズレてきた足並みを補い合うことができるかを考える」とおっしゃってくれました。

具体的には「しっとりしている方の鍋からパラパラの鍋の方に少し移してしっとり鍋の負担を減らそう」や、「この鍋は最初の段階だとひっつくけど、最後の仕上げにはパラパラになりやすいから最後に使おう」という方法。

これはダメ、これがないからできない、というものの考え方から、いかにあるのもを生かすことができるか考える。思うようにいかない時でも、焦ってやり方を疑うのではなく、じっくり観察し、特性を掴み、補う方法を探し出す。

道具だけにあらず、いい人間関係を築いていく際にもとても大切になる素晴らしい気付きでした。


鉄火味噌を作り続けるということ。

今回のShine研修のはじめにも冨田さんの発行している「冨貴電報」の鉄火味噌についての文章を洋平さんが読んでくださいました。

なぜ冨田さんが鉄火味噌を作り続けているのか。

冨田さんは丹精込めて作った鉄火味噌を福島の原発作業員の方々に送り続けているそうです。

三宅洋平マガジン「感覚と科学」17号(2月20日発行)では洋平さんの解説付きで全文ご紹介されています。

今回の鉄火味噌ブログの最後は特別に、その一部をご紹介させていただきたいと思います。


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「サバイブするなら丹精手作り鉄火味噌」

 僕が鉄火味噌を作り始めたのは 2011 年。

 その目的は、被ばく対策。

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これいきなりですけど解説入れますと、

冨田氏は福島の子ども達の保養、疎開などに携わっているんですね。

で、岐阜県の方で毎年『海旅Camp(※)』っていう保養キャンプも開催し続けてるし、そこで味噌作りや鉄火味噌作りもやってるんですけど、

だから彼の動機の中でやっぱりこの被ばく対策っていうのが、ドンっとあるわけですね、現実として。

(※)海旅団【海旅Camp】のFacebookページ。


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放射性物質の放つ強いエネルギー線は、細胞組織を破壊する力を持つ。

あらゆる物質が放つ電気と磁気を帯びたエネルギー線(総称して電磁線)を測る単位はev(エレクトロンボルト)。

人体を構成する物質の放つ電磁線は平均して 4ev ~ 7ev。

一方、ウラニウムに中性子線が当たる事によって起こる核分裂反応によって生まれるセシウム 137(Ce137)の放つ電磁線(放射線)のエネルギーは、約 66 万 ev。

ハンパない、桁違いのボリュームだ。

どんなに素敵なバラードでも、そのボリュームで聞いたら鼓膜が破れてしまう。

延々と長い年月に渡って耳元で歌われ続けたら、鼓膜が破れるではきかない諸症状が出るだろう。

ウランの核分裂によって生まれたセシウム、ヨウ素、ストロンチウム、プルトニウムたちは、とんでもない音圧のアンプとスピーカーで、フルボリュームの演奏を続ける。

そのテンションが徐々に収まって、僕達が、自分たちの人体組織を破壊することなくそのエネルギーを受け取れるようになるまで、寿命がいくつあっても足りないくらい時間がかかる。

人体の中に取り込まれた放射性物質と呼ばれる微小鉱物達は、血中で、または内臓の中で、強いエネルギー線を放ち、原子レベルでインパクトを与えている。

たとえば分子を構成する陽子(+)と中性子(±)の周囲を回る自由電子(-)が、放射線を浴びて吹っ飛んでしまう。

放射線を浴びた分子は、自由電子があることで保たれていたマイナスイオンを失い、不安定な状態のまま周囲を急速に酸化させていく。

このような状態を、被ばくの人体に与える影響についての研究の世界では「フリーラジカル状態」と呼んでいる。

酸化は、短期においては「疲労」として実感できるし、長期においては「老い」とも関連してくる。

化学物質や抗生物質や放射性物質は、酸化を促進する。

こういった物質を解毒分解する際に発生する活性酸素も、身体を構成する組織を急速に酸化させる要因になる。

セシウムは、ミネラルとしての性質がカリウムと似ているので、カリウムが溶け込みやすい血中に広がっていく。

強い放射線を放ちながら、血中の分子に働きかけ、フリーラジカル状態の物質を増やし続けながら、血液の酸化を促していく。

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解説忘れてました。

思い出したんだけど、このフリーラジカル状態の物質が血中で増えていくと、活性酸素ってやつですね、活性酸素が身体の中を飛び回ります。

で、細胞の組織を傷つけてしまったりするわけですね。

で、もの凄く線量が濃いとこにいると、このフリーラジカルの飽和状態が起きるので、

要は電子が吹っ飛んで、不安定になってる分子ですよね。これとこれが沢山ある状態だと、出会って安定するんですよ。

(注意:もちろん、純粋に線量が高いことによるダメージが軽減するという話ではない。)

ところが、「低線量被ばく」って呼ばれる、そこまで決定的に線量が高いわけではないけれども、確実に汚染している場所ではフリーラジカルが密度が低いので、血中を、あの「アルカノイド」っていうゲームのあの玉みたいにバウンドしながら、身体中を傷つけていくわけですよね。

で、他のフリーラジカルと出会って安定化する確率も低いので、実は低線量被ばく特有の危険性っていうのは、そこにあるんじゃないかっていうことが、結構2011年の事故の後も内部被ばくの危険性としていわれてたんですよね。

で、僕のこの言説の主たる知識元は「肥田舜太郎」さんが翻訳されてるんですけど、「竹野内真理」さんと。

えーっと、どの本だ。

どこに置いたっけ。

家にいる時は資料の本が全てそこに置いてあるので、非常に楽ですね。

便利ですね、助かりますね。

『人間と環境への低レベル放射能の脅威』っていう本で、「ラルフ・グロイブ」と「アーネスト・スターングラス」博士が作者なんですけど。

この本を僕も2011年に読んで、

なんか政府が言ってる「大丈夫だ」論と全然違うなぁ現実は、っていうことを思ったんですけど。

その本の中に、ある研究の成果としてはっきり書いてあったのが「酵素がフリーラジカルの減少に有効だ」っていう。

まぁそれで僕は酵素ジュースとか酵素玄米とか、凄い好きになったんですけど。

そう、だから、このフリーラジカルに対して、酵素が良いんだぜ、良いようだぜっていうのは、結構強調しときたいですね。

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メルマガでは、この後、『十字の漢方』の4代目「大成功晃太郎」さんにご紹介いただいた、酵素ドリンク「カイカ」「癒成元(ユナルゲン)」のお話。

被ばくのことと密接に寄り添ってくれる素晴らしいお医者さん三田医院の三田茂先生のお話。

チェルノブイリ原発事故以降明らかになってきた、精製食品全般、化学物質、抗生物質、これらの力と放射性物質の持つ力が組み合わさることで、それぞれの働きがさらに促進される「カクテル効果」と呼ばれる現象。

そしてセシウム入りの血液に一体どんなケアが出来るんだ?と続きます。 

かなり盛りだくさんです。

3月5日発行の18号では洋平さんの朗読の音声データも手に入ります。

初月無料ですので、ぜひこの機会にご登録してみてください!!

『精力的』に更新中です!!!

by まゆみ

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